ラベンダーの優雅な香りと種類・効果について

ナチュラルフレグランス

ラベンダーの優雅な香りは心を癒し、ハーブの中でも特にその多様性と効能が愛され続けています。本記事では、ラベンダーの種類とその魅力、エッセンシャルオイルとしての効果、効能、そして日々の生活でおすすめの使い方についてご紹介します。

ラベンダーとは―その歴史と基本情報

lavender

ラベンダーは、その香り高い特性から古くから人々に親しまれてきました。シソ科ラベンダー属に分類されるこの植物は、多年草であり、紫や青を基調とした美しい花をつけます。ハーブとしての使用のほか、エッセンシャルオイルとして利用されることも多いのがラベンダーの特徴です。その優雅な見た目と機能性の高さから、世界中で愛されていることもまた、ラベンダーの魅力の一つといえるでしょう。

ラベンダーの原産地と歴史的背景

ラベンダーの原産地は地中海沿岸とされています。紀元前から、この植物は香料や薬草として使われていたことが記録されています。ローマ時代には入浴剤として加えられることもあったラベンダーは、絶えず人々の生活に密接に関わってきた歴史があるのです。時代が下ると、中世の修道院の庭で栽培されるなど、宗教的な文脈でも重用されていたことがわかっています。このように、ラベンダーはその多用途性から多くの時代を生き延び、現代においてもその価値を失わない植物であるといえます。

世界で愛されるラベンダー農園

ラベンダー農園は、世界中に存在し、それぞれが独自の特色を有しています。たとえばフランスのプロヴァンス地方は、ラベンダー農園が広がる美しい風景で有名です。その地で収穫されるラベンダーは高品質で知られ、多くの人々を魅了しています。なぜラベンダー農園がこれほどまでに愛されるのかというと、その理由の一つは、見て体験することができる美しさと香りの両方を持ち合わせているからです。またエコツーリズムとしても注目されており、持続可能な農業のモデルとしても価値が見いだされています。このようにラベンダー農園は、観光だけではなく、環境やサスティナビリティの観点からも世界中で重要視されているのです。

ラベンダーの種類

美しい紫色の花とその心を落ち着かせる香りで知られるラベンダーですが、その種類は一つではありません。種類によって香りや使用方法が異なり、それぞれの特徴を知ることで、ラベンダー製品を選ぶ際の幅が広がるでしょう。今回は代表的なラベンダーの種類を詳しくご紹介していきます。

トゥルーラベンダー(ラバンデュラ・アングスティフォリア)

学名Lavandula angustifolia
科名シソ科
抽出部位/抽出法花/水蒸気蒸留法
主な産地フランス、イギリス、ブルガリアなど
主な成分酢酸リナリル、リナロールなど
香調フローラルノート(ミドルノート)
香りイメージハーブ特有の爽やかさの中に、優しくフルーティーな甘みがある香り

トゥルーラベンダー、またの名をイングリッシュラベンダーとも呼ぶラバンデュラ・アングスティフォリアは、ラベンダーの中でも特に人気の高い種類です。穏やかで上質な香りを持ち合わせ、細い葉と深い紫色の小さな花穂が特徴です。トゥルーラベンダーは低木の様に育ち、花期は初夏から夏にかけて長く持続します。円形に整った美しい姿は、庭の装飾としても欠かせない存在です。それだけではなく、心を鎮める香りは睡眠の質を改善する効能もあるとされており、天然のスリープエイドとして用いられているのです。

南フランス産のオーガニックトゥルーラベンダー

スパイクラベンダー(ラバンデュラ・ラティフォリア)

学名Lavandula latifolia
科名シソ科
抽出部位/抽出法花/水蒸気蒸留法
主な産地フランス、スペイン、イタリアなど
主な成分リナロール、1,8シネオール、ボルネオンなど
香調フローラルノート(トップ~ミドルノート)
香りイメージシャープで樟脳のような香り

スパイクラベンダーは、カンファー様の鮮烈な香りが特徴で、別名をポルトガルラベンダーとも呼ばれています。ラバンデュラ・ラティフォリアは、比較的乾燥した地中海沿岸の土地を原産地としており、高温多湿にも強い耐久性を持ちます。この品種は、香りが強いためにアロマセラピー以外の用途、例えば害虫の天然忌避剤としての使用が見られます。また、トゥルーラベンダーに比べて若干鋭い香りがあり、清涼感を求める方に適しています。

ラバンディン(ラバンデュラ・ヒュブリダ)

学名Lavandula hybrida
科名シソ科
抽出部位/抽出法花/水蒸気蒸留法
主な産地フランス
主な成分酢酸リナリル、リナロール、1,8シネオールなど
香調フローラルノート(ミドルノート)
香りイメージハーブの爽やかさに甘さを併せ持った、フレッシュな香り

ラバンディンは、トゥルーラベンダーとスパイクラベンダーの中間的な特性を持つハイブリッド種で、香りも形状も両者の特徴を併せ持っています。育てやすさと豊かな花量が特徴で、商業的な栽培にも適しているため、エッセンシャルオイルの生産においても重宝されます。香りは、トゥルーラベンダーの柔らかさとスパイクラベンダーの力強さが合わさり、多くの人々を魅了しているのです。また、肌細胞の再生を促すといった効能も信じられており、自然派化粧品の原料としても使用されています。

品質を見分けるポイント

ラベンダーエッセンシャルオイルの品質を見分けるポイントはいくつかありますが、まず重要なのは香りの純度と質です。高品質のエッセンシャルオイルは、清々しい花の香りが際立ち、違和感のない自然な香りがします。品質を見分ける際は、原産地やラベンダーの種類も考慮する必要があります。真のラベンダー(トゥルーラベンダー)から抽出されたオイルが最も質が高いとされています。また、精油の抽出方法が記載されているかどうかも品質判断の手がかりになります。蒸気蒸留法で抽出された精油は一般に、熱による化学的変化が起きにくいため、推奨されています。

ラベンダーの香りがもたらす効果とは

ラベンダーエッセンシャルオイルは、その心地よい香りだけではなく、特にリラクゼーションや安眠を促す働きに優れていると言われています。また、その抗菌作用や抗炎症作用も注目され、日々の生活の中で幅広く使われているのです。

ストレス解消とリラクゼーション効果

ストレス社会と言われる現代において、リラクゼーションは精神的な健康を保つ上で非常に重要な要素です。ラベンダー精油は、その甘く、穏やかな香りによって、私たちの自律神経に作用し、リラックスした状態を導きます。具体的には、交感神経の活動を緩和し、副交感神経を優位にすることで、ストレスや緊張感を和らげる手助けをすると言われています。アロマセラピーに利用することで、より深いリラクゼーションの効果を実感できるのではないでしょうか。

 睡眠の質向上に役立つラベンダー

睡眠の質向上に効果的であるとされるラベンダーの香りですが、これは科学的根拠にも裏付けられています。ラベンダーに含まれる成分がリラックス効果をもたらし、その結果、安眠を助けることができるのです。寝室でのアロマディフューザーの利用や、枕元に数滴垂らしておくことで、心地よい眠りにつきやすくなります。また、長期的には睡眠のリズムを整える助けとなり、昼間のパフォーマンス向上にもつながるでしょう。

皮膚ケアとしてのアプローチ

ラベンダー精油は、皮膚にトラブルのある方にも推奨されています。抗菌作用に富むので、ニキビや吹き出物の原因となる菌の増殖を防ぎます。また、抗炎症作用も持ち合わせているため、皮膚の赤みや腫れを和らげる効果が期待できるのです。これらの特性から、ラヴェンダー精油は日常のスキンケア製品に添加されることも多く、洗顔料やクリームに混ぜることで、肌への優しいケアを提供してくれるでしょう。

おすすめの使い方とブレンドレシピ

ラベンダーの香りは、その心地よさから様々な場面で私たちの生活を豊かにしてくれます。

香りを広げて芳香浴

ラベンダーのエッセンシャルオイルを使ってディフューザーなどを活用すれば、空間に漂うリラックス効果のある香りで心地よいひとときを過ごせます。さらに、寝室でピローミストとして使用すれば、睡眠の質を高めるサポートも期待できます。ラベンダーの芳香は、緊張を和らげる効果があるため、大切なプレゼンテーションや勉強前など、集中力を高めたい時にもおすすめです。香りの好みや目的に合わせて、さまざまなブレンドオイルと組み合わせることで、オリジナルの香りを楽しむことも可能です。

おすすめブレンド:ストレスフリーに

ラベンダー×ベルガモット

ラベンダーのリラックス効果と、ベルガモット特有の爽やかさが組み合わさることで、穏やかで心地よい空間が広がります。このブレンドは、特に仕事終わりや休息の前に利用することで、心の糸をほぐし、1日のストレスから開放されるのに役立ちます。

おすすめブレンド:安眠に

ラベンダー×カモミール

ラベンダーには睡眠の質向上効果がありますが、それに加えてカモミールの穏やかな香りが、より深いリラクゼーションをもたらします。特にストレスや不安を感じている夜に、このブレンドを枕元や寝室の空間に漂わせることで、安らかな睡眠に導かれるでしょう。

ヘアケア、スキンケア製品への応用

石鹸やシャンプー、ローションやクリームにラベンダーのエッセンスを加えれば、毎日のヘアケアやスキンケアタイムを特別なものに変えることができます。これらの製品を使うことで、肌を優しくいたわりながら、ラベンダーの心安らぐ香りに包まれることができるでしょう。

おすすめブレンド:美肌に

ラベンダー×ローズ

ラベンダーの肌に対する鎮静性と、ローズから抽出される精油のエレガントな香りと保湿効果を組み合わせることで、ストレスに負けない健やかな肌へと導きます。使い方としては、キャリアオイルと組み合わせてフェイスオイルとして活用したり、化粧水に数滴加えて使用するのが効果的です。

ラベンダーを使った自然派クリーニング

ラベンダーは、天然の抗菌性と防臭効果があり、家庭内の消臭や掃除に使用することができます。例えば、スプレーにし、空間の消臭や布製品のリフレッシュに使うことができます。また、洗濯時に洗剤と一緒に数滴垂らすことで、衣類を香り高く仕上げることも可能です。ラベンダーの香りは、家全体を清潔感あふれる空間に変えるのにも一役買います。使い方は簡単で、自然に優しい方法で日々の生活を豊かにするチャンスを提供してくれるのです。

おすすめブレンド:消臭に 

ラベンダー×ペパーミント

ラベンダーとペパーミントのブレンドは、それぞれ防臭に効果的だとされています。ラベンダーは、その芳香成分によって不快な臭いを和らげ、リラックス効果もあることで知られています。一方、ペパーミントには、さわやかな香りがあり、リフレッシュ・集中力を高める他にも抗菌・抗ウイルスなども期待ができます。これらの特性を組み合わせることで、効果的な消臭スプレーを作ることができます。

いかがでしたか?万能なラベンダーの香りは一つ持っているだけで様々な用途に活用できる優れものです。自分の好きなラベンダーを見つけて楽しんでみてはいかがでしょうか。

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ashikawa yoshiko

ashikawa yoshiko

AEAJアロマテラピーインストラクター・AEAJアロマセラピスト

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